父の意志を次ぐ長男ジョルジュは鞄と旅と歴史の著作『始源から今日までの旅行』を発表し、1896年に勲章を授与されるという名誉を受けます。そして続発する偽物に対抗するため、現在もルイ・ヴィトンのトレードマークとして揺るぎない信頼を感じさせる、「LV」のイニシアルと花と星のモチーフの「モノグラム・キャンバス」を発表しました。
完全に商標登録がされます。なお、このモチーフは当時パリで大流行していたジャポニズムの影響下で、日本の家紋にもインスピレーションを受けているのではないかといわれています。
1906〜1909年にかけては自動車、飛行機と移動手段(モータリゼーション)が発達した時代を反映し、さまざまな新作が打ち出されました。飛行船が海に落ちても沈まないトランクや、車の旅を快適にする防水防塵でかつ車のラインと一体化したトランクまでを考案、アメリカ、アルゼンチン、ベルギーなど7カ国に代理店開設、万国博や国際見本市ではグランプリの常連でした。
1954年、創業100周年。パリ・マルソー大通り78番地に新店舗をオープン。それから5年がたった1959年は、ルイ・ヴィトンにとって画期的な年です。3代目ガストン・ヴィトンが木綿地に樹脂加工した現在のモノグラム・キャンバスを発表しました。これにより現在もなお人気のバッグ「スピーディ」「キーポル」など、ソフトバッグの製造が可能となったのです。その後さらに薄いコーティング地との張り合わせにより、皮革小物も登場するようになります。
この素材の開発がどれほど商品企画に貢献したかは、以後6年間でルイ・ヴィトンから発表されたソフトバッグは年平均25型という驚異的な数字が物語っています。